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2017年08月07日

Trango CUBE(トランゴキューブ)の本当に凄いところとは

2014年のデビュー以来トランゴシリーズの新型として安定した人気を誇っているTrango CUBE(トランゴキューブ)。
しかし、今年のTrango TOWER(トランゴタワー)の登場によりトランゴシリーズの棲みわけが難しく感じている方も多いのでは。
そこで今回はトランゴキューブについて詳しく書かせていただきます。


まずトランゴキューブのポジションですが、Trango S EVO(エスエボ)の後継モデルはトランゴタワーで、キューブはタワーの上位モデルとなります。
トランゴシリーズの中心モデルはタワーです。
足を入れていただけるとわかるのですが、比較的多くの方の足に合い、非常にバランスのとれた靴といった印象です。
対してキューブはスポルティバが本当にやりたかったことを実現した靴で、ある意味で非常に偏った考えの靴になります。

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用途的な話をすれば、まず大前提として、このレベルになってくるとトランゴシリーズタワー・キューブ・アルプエボどれを履いても
・セミワンタッチアイゼン対応
・3000m級縦走
・テント泊山行
などこのクラスの靴を検討している方が求めているような使い方には十分対応しています。

ではどうやって靴を選ぶのか。
もちろん、一番は実際に足を入れてみて一番自分の足に合うモデルを選ぶのが一番です。
この3モデルは足を入れてみるとどれもスポルティバらしい足入れではあるものの全てのモデルで確実に違いを感じます。

そしてもう一つ大切なこと、それは靴へ求めるものへの違いです。

軽さ・耐久性・履き心地、この3つのバランスを考えるなら確実にタワーです。
それに対し、革靴がナイロン靴に変わったように、ガラケーがスマートフォンに変わったように、登山靴を履くものから着るものへ変える、その革新的なものが欲しい方には全力でキューブをお勧めします。

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それではキューブがいかに革新的であるかをこれから解説していきたいと思います。

キューブの誕生により履き心地を究極に突き詰めると、もはや履くという概念が着るという感覚に変わるのだと感じました。

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まずアッパーにほぼ縫い目がない。
着るほどのフィット感を出すと、確実に生地が重なり合い縫われている部分に違和感を感じ場合によっては痛みを感じることもあるでしょう。
そこでCUBEはスポルティバ社の得意なインジェクション技術をアッパーに採用することで縫い目を限りなくゼロに近づけることに成功。
また、アッパーに使用している半透明なサーモテックインジェクションとデザインにはパテントを取得しています。
これにより、アッパーのデザインを従来のブーツと全く違う自由なものにすることに成功。
機能面だけではなくデザインにおいても革新性を感じます。
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また、タンの部分に折り目がありません。そのため足の甲にぴったりと沿うようなシェイプにすることが可能となりました。
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こうなってくるとアッパーのフックの強度が心配になってきます。
ただこれは杞憂で、なんと60kgの荷重にも耐えうる強度を誇ります。
まるで昔の革靴のソールが縫いだったのに対し、現在の登山靴がほとんど接着に変わった時のデジャヴのように。
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スポルティバではお馴染みの足首部分のシューレースのロックシステムは健在です。
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通常ソールは別の型で作り、最後にアッパーに接着します。
しかしキューブはソールの成型とアッパーの接着を同時に行うことで不要なソールの厚みを極限まで薄くしています。

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キューブの為に新しく開発されたソール。
いよいよインパクトブレークシステムとクライミングゾーンの融合を果たしました。
従来のエスエボの弱点である岩稜帯以外でのグリップ力不足を克服。また、インパクトブレークシステムの弱点である岩稜帯でのフリクション不足を克服しました。

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ベルクロで調整可能なタン。
人それぞれの甲の高さに対応するため可動式のタンを採用。
これにより人それぞれに合わせた甲のラインにぴったりと沿うことが可能に。
またこのタンがポンピングの役割を果たし、ブーツ内の蒸れを外に逃がすことに成功。

これらの革新が合わさってこその675gです。
軽量化が求められるこの時代、これら革新技術が集まってこそ軽量化が実現したのだと身に沁みました。

2014年にトランゴキューブがデビュー。
2015年にキューブにもう少し耐久性を持たせたトランゴアルプエボがデビュー。
2016年にはライトトレッキング向けにトランゴTRKがデビュー。
2017年の今年、エスエボの後継としてトランゴタワーがデビュー。

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毎年休むことなく新作をリリースするスポルティバ社。
ブランドロゴにある
innovation with passion
それは2018シーズンにも続いています。
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2017年現在、マウンテンブーツ界においてもっともエッジにいる靴、それは間違いなくトランゴキューブです。
今後他社により競合モデルが出てくることでスポルティバ社が更なるイノベーションを起こしてくれることを期待したいと思います。

マウンテンブーツクラスになると、靴選びがどうしても
「使うシチュエーションに合っているか」と「自分の足に合っているか」
が選考基準のほぼ全てを占めてしまいがちだと思うのですが、このような部分にも目を向けることにより違う魅力が生まれてくるといいなという願いを込めて。

posted by ニッピン at 11:55| 登山靴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする